前回は授業動画における企画の考え方、台本の考え方をお伝えしました。
授業動画で効果的に観せる!台本で要点を抑えてわかりやすく動画制作する方法
今回は、作品の作りの中身にもう少し迫って解説いたします。
撮影方法や表現方法について解説いたします。
授業ですので、いかに視聴者が集中し、内容を理解し、習得するかがゴールになってきます。
人間の心理を汲み取り、効果的な授業動画を制作しましょう。
目次
フリップを考える
台本が固まったら、映像に出すフリップを考えましょう。
フリップとは、例えばグラフや箇条書きの要点をまとめたものです。
フリップを出すときは、声の内容と書いてあることが違わないようにすることが大切です。
例えば、
「声に出すことと、書いてあることが違うと相手は理解が出来ず混乱します。」
と読みながら
「集中は15分しか持たないので、15分で収まる内容にしましょう」
という字を読むと、混乱してしまいます。
したがって、声で読むものと、フリップの内容は同じにしましょう。
難しい場合や、あっちやこっちにフリップ内容や話がいってしまう場合は台本に問題があることが多いので、変更しましょう。
参考に動画や写真も考える
それに加えて参考の動画や写真の挿入のタイミングなども考えましょう。
自分で撮影したものであれば著作権として問題ない場合が多いですが、借りたり購入する場合はあらかじめ確認しましょう。
編集時に「入れたいけど素材がない」となってしまったら、探しなおしたりと手間が出てきてしまいます。
また、動画や写真を見せる秒数と話す秒数が関係しますので、そういった点も気をつけましょう。
撮影前から撮影時の注意点
では、内容が固まったら実際に撮影をします。
ここでは撮影前の準備から撮影する際の注意点をお伝えします。
編集で困らないための準備だと思っていただければと思います。
出演する人は万人に好かれる必要がある!
よく講習動画を観ると、おじさんがそのまま話しているだけのものを見ます。
一応、プロの目線で見るため、悪意を持って見ませんが、あまりにも素なので、内容が頭に全く入ってきません。
「おじさん」がいけないのではなく、素の状態が問題になります。
カメラに映るときは、教壇の上に立つこととは違います。
教壇の上に立つときも、ある程度の演技をすると思いますが、一度も会ったことのない人が見るので、余計に演技をし、好かれるように話をする必要があります。
しかし、これはかなり難しいです。
容姿はもちろん、立ち振る舞い、声のトーン、スピード、目線、しぐさなど、さまざまな点でいろんな人が気になり、全く内容入ってきません。
これが普通の人にはかなり難しいので、役者やモデルといった仕事が成立します。
したがって、安易に自分がいつも通りに授業を行い撮影してということは考えないようにしましょう。
もちろん、人に好かれる素養があれば、全く問題ありません。
予算があれば出演者を頼む
予算があれば、出演者を役者やモデルに頼みましょう。
役者やモデルはテレビに出ている人だけではありません。
かなりの数の役者やモデルが世の中にはいます。また、予算もピンからキリまであります。
名前も知らない事務所に連絡するのは大変かもしれませんが、直接電話するのも一つの手です。
制作会社にお願いしてアテンドだけしてもらうこともできることもあります。
予算がない場合は同僚に頼む
予算がない場合はなるべく容姿のいい同僚に頼みましょう。ご自分が一番いい場合はご自分でも構いません。
「容姿がいい」基準は、万人受けするかどうかです。
個人的な見解で、カッコいい、可愛いではなく、多くの人に好かれるような人にしましょう。
同僚に断られてしまいなすすべがないとき
同僚にも断られ、なすすべがない時は、女性に声だけお願いしましょう。
そして、授業を撮影せずに全てフリップ化します。
男性の声よりも、女性の声の方が好感が持てます。
選挙でウグイス嬢を女性が行なっていることと同じ原理です。
そして、顔出しがNGな女性でも、声だけのお願いをして、ナレーションとして収録しましょう。
そして、台本の大切な部分をフリップ化、挿入に動画や写真を多用して、全てそれでまかなえるように再構成しましょう。
撮影機材
撮影機材としては、カメラ、三脚、マイクがあればokです。
マイクの音声をカメラに入れられない場合は、編集時に合わせる必要がありますので、録画したときとカットする前に手を叩いたり、何テイク目か声を出して収録するようにしましょう。
編集の時に叩いた音で、カメラの音と別収録した音声の音を合わせるようになります。
簡単な撮影方法
一番簡単な撮影方法は、出演者に座ってもらい、カメラ目線で台本を読んでもらうことです。
あとは話し方など伝わるように読んでもらえればそれでOKです。
この時、フリップを入れるタイミングなどをしっかりと考えておきましょう。
NGがでても、フリップが入れば途中で切れてても問題ありません。
あとはフリップの出し方やモーションで、素人感をなくせば高級な講習動画になります。
中級クラスの撮影方法
何度か撮影したことがある方や、違う方法でやりたいと思う方は、例えばニュース番組のような撮影をして見ましょう。
キャスターの隣が画面になっていて、フリップや動画、写真を出せるようになる形です。
この場合、あらかじめキャスターの隣を空けて撮影する必要があります。
つい、狭く撮影してしまうと編集でフリップが入れられなくなってしまいますので気をつける必要があります。
また、噛んでしまったり、詰まってしまった時のカットポイントを整理しながら撮影しましょう。
可能であれば4Kで撮影しましょう
可能であれば4Kでちょっと引き気味に撮影しましょう。
これによりかなり編集が楽になります。
喋っている言葉が詰まったりしても、同ポジ(同じ角度、画角での撮影方法)でジャンプカット(一連の動作で間をカットして繋ぐこと)しても4Kであれば大きさを変えることができるので楽にできます。
コメントを残す